というわけで、もがいてみた。
バタバタと。

だけど、手は首に巻き付けてるから足だけ。


そしたら蓮が小さく舌打ちして。

「っんだよ、暴れんな」


あれ?

いつもどおり?
甘い蓮はどうしちゃっの?


「あの、ね、おろっ…おろしてっ」


しどろもどろ。

だって怖いんだもん。
萌え蓮じゃないんだもん。


「はぁ、下ろすわけねぇだろ。何かあんの?」


「………汗が」

「あ?」

「や、今日汗をかいたのですよ」

「だから?夏なんだし汗くらい出んだろ」

「そうなり。なので、お風呂に入らなくては…」

「後でいいだろ」

「……ヤだ。汚いし」

「お前のは汚くねえよ」

「ぶはっ、何それ」

「いいから。それとも一緒に入るか?」

「………」