「ふふふ。蓮、やっぱり言ってなかったのね?」
やっぱりって?
「ったりめぇだろぅが。雅と従兄弟なんてどうでもいい情報コイツに言ってどうする」
ちょっと……
「ちょっと待ったぁ!」
あたしは勢い良く手を挙げて、蓮と向かい合わせになるように上半身だけを向けた。
「なっ…」
「どうでもいい情報ってなにっ?そんなの何一つないんだから!あたしっ、蓮のこと何にも知らないんだよ?
実家だってどこか知らないし、兄弟が居るのかとか、仕事の事も……友達だってロクに知らない…」
自分で言って泣けてきた。
あたし、どれだけ蓮の事知らないの?
これじゃ何も変わってないよ…。
4ヶ月前と一緒じゃん。
こんなの―――

