ゴッ… 物凄く鈍~い音がした。 壁?ボディ?なんていうんだろ。 兎に角、弧を描いた黒い物体は機内のそれに激突して、その衝撃で機体が揺れた。 ちょっと! 今の黒いのって、”スーツマン宇都宮”じゃん! 「テメェ、いい加減にしろや。何の権限があってコイツの事小娘呼ばわりしてんだ?」 瞬時に移動した蓮は、また彼の胸ぐらを掴んでいて、今にも殴りそうな勢い。 ヤバい、止めなきゃ! って思うのと同時に、あたしの体は走り出していた。