俺様☆姫様★王子様 2 【完】



「で?あたしを何処に連れてく気なわけ?」


まだお腹を抱えて笑うカインを視界の端に捉えつつ、外を見ながら言った。


わぁ…雲の上だ。

雲って歩けるのかな?歩いてみたい。
なんなら孫悟空みたいに飛んでみたい。

や、現実には不可能だって知ってるけど、さ?

人間は可能性に満ちてるんだよ。

空想、絵空事から全ては始まるんだから。

例えばこのジェット機だってそう。
あの有名な兄弟が大きな空想を描かなければ、昨今の進歩なんかない。

大金持ちが、自分専用の飛行機を所持するだなんて。