あたしはショッピングセンターの中に居ることも忘れて、大声で叫んでしまった。
だって
だって……
だって!!!!!
信じられない人が、今、あたしの目の前に居るんだもん!
まさかこの人だったなんて。
私服って恐ろしい。
こんなにも別人に見えてしまうものなの?
あれ?
だけど…………
「髪……」
「切っちゃった!夏だしね?」
自分の髪を弄りながら
あっけらかんと言う彼女。
「綺麗なロングだったのに…」
「良いのよ。すぐ伸びるし!」
「でも、ボブも凄く似合ってます!雅先輩!」
そう、彼女は…
あたしの恩人(大袈裟?)、松倉 雅(マツクラ ミヤビ)先輩だったんだもん!

