一歩、また一歩、と近付くその足音。 恐怖感は消えたと思ったのに、やっぱり… あたしこのまま此処で死ぬなんて嫌だよ。 だってまだ蓮と付き合って間もないんだよ? デートだってロクにしてない。 それにまだあたし…… 蓮と一つになってない。 そう思った途端、この状況が恐ろしく嫌になった。 吐き気がするほど。 た……けて… ………たすっ…け…て…… 助けてっ、蓮っ!