俺様☆姫様★王子様 2 【完】



「っとに…おもっ…い…」



パパが放置した2つのキャリーバックを、ズルズルと引き摺りながら1人でなんとかロビーまで運んだ。


1人だよっ?
酷くない!?


ママは「若い姫ちゃんが運んでね」なんて言いながら、フリフリの日傘をくるくるまわして行ってしまった。


「全く…あたしだってか弱い乙女だっつうの!」


ブツブツ独り言を言っていたら、背後に人が立っているのがわかった。


流れる汗を拭って振り向いたら……






「こんなとこでなにしてんの?」







見たことある、チャラいけど爽やかな笑顔…




「かっ、要くんっ!?」


数ヶ月前の出来事を思い出し、ちょっと気まずい。
(わからない人は『俺様…1』ご参照ください♪)


「久しぶり!相変わらずだね、姫華ちゃん」


「相変わらずって?」


「相変わらず……ちっこいね」

はっ?酷っ!!

気まずいとか思ったのに、何言ってんの?