蓮はこの後仕事があるからって、事務所へ帰って行った。
もう少し時間があるあたしは、パパとママに付いて、蓮のご両親が経営してるホテルまで行くことになった。
行き方が書いてあるメモを手渡されて、タクシーへ乗り込んだ一行。
走らせること30分余りで到着したホテル。
「「「………」」」
あのぅ;
「姫ちゃん、本当にこのホテルって……?」
「だって、地図も一致してるし;」
目の前に聳え立つ、どっしりと構えてる建物を見上げる。
《帝都ホテル》
って?
ここはもしや、お偉いさんとかじゃないと利用不可っていう、超超高級ホテルじゃないんっスか!?
「姫ちゃん……蓮くんって何者なの?まさかここの御曹司とか…?」
「ははっ…らしいね;」
ママとあたしは棒立ちして失笑。

