「とりあえず乗ってくれない?」
4ヶ月ぶりの再会をしてる最中、割って入るのは当然ママで。
「ぷうっ」
膨れっ面のあたしは仕方なく、一番奥に座った。
「閉めますね」
バンッと、遠慮がちにドアを閉めた蓮は助手席に乗り込んだ。
ママ、パパ、あたしの順に座った車内。
「はじめまして、レンのマネージャーをしています名波と申します。少し狭いですが、安全運転で行きますのでよろしくお願いします」
「いえいえ、こちらこそお忙しい中すみません。タクシーで向かいましたのに」
「とんでもございませんよ、姫華さんのご両親にこれ以上ご迷惑かけられませんから」
痒くなりそうな敬語で話すパパと名波さん。
二人ともいつもと違ってて面白い。

