「パパっ!」


あたしは上半身だけ乗り出して、パパに抱きついた。


「わっ、姫華っ」


少しよろけたけど、しがみつくあたしを支えながらも抱きしめ返してくれる。


「元気にしてたか?ちゃんと食べてるのか?」


心配そうな表情であたしの体調を気にしてくれる優しいパパ。


そうなのよ。


何を隠そう、すっごくパパっ子なの。


小さい時から仕事で海外を飛び回ってて、殆ど家に居なかったパパ。

だけど凄く家族を大切にするパパで、何処に居ても毎日電話をくれたし、帰って来たらどんなに疲れてても遊んでくれたんだよね。