「ぷはぁ~!風呂上がりのビールは最高♪」


ご機嫌なようでなによりです、王子様……。



機嫌が良さそうな蓮の顔を見ようと思ったら。


「っ!バカっ!服くらい着てよ!」


黒いスウェットを履いているけど、上半身は裸でタオルを首から掛けてるだけ!


乙女の部屋でそんな格好しないでよ!



こっちが恥ずかしくて顔をベッドに伏せたら、ギシッと軋む音がした。



「初めて見るわけじゃないんだから赤くなんなよ」


俺様な蓮が目を光らせる。

だけどそんな蓮の手をきゅっ、と握った。


「どうした?そんなに寂しかったか?」


あたしの頭を優しく撫でながら、甘い声で囁く。


「…違うもん」


「嘘つけ、素直になれよ」


あたしの髪の毛をひと掬いして弄ぶ。


でもホントに違うんだもん。

そりゃあ寂しかったけど、今のはそうゆうんじゃない。