だって本当のことじゃん。 出来の悪い子はいらないの。 うちはそういう家庭。 奏太は『生きてる人形』のようなもんだ 人形だと思ってた。 『あんたはアタシの兄。たったそれだけのあだ名なの。 アタシに兄がいる… それだけでアタシ、特でしょ?』 そういいはなったのが、陽向さんの全国コンクールの日だった。