「……残念ですが……。」 医者が言った。 え………? 「………死んだってこと?」 「出来るだけのことはしました……。」 「…オイ、死んだってどういうことだよ!なんでだよ!刺されたのは腹だろ?」 私の怒声は、静かな病院内に響いていた。 「いえ、刺されていたのは腹部だけでなく、背中、手首、首に傷痕がありました。」 「…………お前らがもうちょい早く来てればリョウは死ななかった!助かった!なのに………どうして………」 私は崩れ落ちた。 初めて脚が崩れ落ちた。