毎朝、同じ時間に目覚ましのベルが鳴る。

 同じように歩いて、同じ場所に行って

 そして 何か見えないものに背中を押されるように勉強する


 そんな毎日の繰り返し

(息がつまりそうだょ・・・。私、何やってんだろう?)

 いつもいつも心の中で思っていたことが

 いつの間にか膨張してあふれそうになっていた。



 腕時計の針が指す A.M.11:13

 私は”教室”という箱の中にいる。子守唄にもならない教師の声は私の心には響かない。
いい(と言われる)大学に入り、学校の評価をあげるために強制的にさせられる勉強なんて・・・。

 入学したばかりの頃の教師の発言が蘇る。

 『君たちはこれから受験に備え、いい大学に入ることを目標にして3年間過ごしてください。』

 この時、心から思った。

 ~こんなとこ、来るんじゃなかった・・・って~


 もやもやした気持ちの私に気づいたかのように、海の見える窓から心地いい風が入ってきた。ふぅ~・・・気持ちいいな。風ってどこから吹いてくるんだろう?