守ってあげたい


「もしもし…」

電話に出るあたし。



『あ?ミク? オレ 陸』

電話口から明るい大きな陸の声


「何? 陸 何か用?」

冷たく言ったあたしに

『何か声変じゃん! 泣いてる?』



心配してくれてるの? ふっ 少し笑うあたし


『ミクに見せたいもんあるんだけど、今から来れねぇ?』


「今からは…無理だよ…。」


少し戸惑う。 海斗の家に来たばっかりだし。


タイミングが…。

『じゃ、5時は?』


腕時計の針は4時を指している。

「大丈夫だと思う」

『近くの駅どこ?』

「S駅。」

『じゃ S駅に5時ね? 時間厳守だからな!』


一方的に喋られて切られた。