新調した魔法発動体の指輪を早速試す機会が訪れるとは。

喜ぶべきか悲しむべきか判断に迷う。

私…ミーシャ・ファレルは、捕縛した男子生徒からクラスと名前を聞き出し、罰点1を与える。

違反の重さにもよるが、ここ天空宮学園は罰点制度が設けられており、校則違反者には罰点が与えられる。

累積罰点が3になると停学、5になれば退学だ。

勿論罰点が1でもつけば内申書にも響く。

だというのに校則を無視して、自由奔放に振る舞う生徒は後を絶たない。

『ばれなければいい』

『捕まらなければ罰点はつかない』

そんな考えの生徒がいるせいで、自由な校風の天空宮学園は、無軌道でけじめのない学校と誤解される恐れもあるのだ。

そんな生徒達を取り締まる為に、私達が存在する。

天空宮学園風紀委員会。

初等部、中等部、高等部、大学部合わせて数百人が存在。

その中のエリート部隊『風紀委員鎮圧隊』も含め、天空宮学園全体の規律と風紀を監視しているのだ。