お別れも言えないまま
私は、先に旅立ってしまった。
悲しいけどこれが現実なんだ。


「神様なんていないんだ。」

止まらない涙を拭き取ろうとしても
結局意味がなく
またシクシクと膝を抱えて泣いていた。



「神様は、います。」



そう聞こえたのでハッと前を向くと
顔は、見えないが
真っ白な翼を持つ天使が私に話しかけていた。

「神様は、います。貴女の悲しみを神様がなんとかしてやれと言われました。」


「なんとか…?」

「貴女を一週間だけ地上に戻します。」


私は、耳を疑った。

「どうゆう事ですか?」

「一週間。貴女は、やり残した事をやりに地上に戻るのです。ただし…その容姿は、醜い姿で…」

天使は、そう言った。

「もともと私は、可愛くないし。全然問題ないです!ありがとう…天使さん!」

それでも泣きやめない私は、
急いで地上に戻った。