「そう・・・
 私もよくは知らないけれど
 以前、アサヒがシドウさん
 の事を芸術に長けた人だって
 話してた
 
 才能のある人は俺達と
 見ているところが違うって」

「先生とシドウ先生は

 ・・・同級生」

「詳しく知りたければ、今度
 アサヒにゆっくり聞いて
 みればいいわ」

話が脱線してしまった私は
姉に、浅緋の朝の様子を話して
聞かせた。

姉の事を心配していた事

学校に遅れて来た事

寂しそうにしていた事

姉は、その話を黙って
聞いていた。