紫御殿†Purple heart

この道を引き返せば、必ず
友達に会う。

彼女達に会って、帰る事を
説明するのは何だか面倒くさい

『そうだ
 どうせ濡れてるんだし
 このまま一駅歩いちゃおっと』

私は方向を変えて、通学路を
外れた道を

横へ横へと適当に歩く。

連なる細道は、傘を持たない
私にはもってこいで

すいすい、
その道を進む事ができる。

『あっ、猫だ』

雨宿りをしている二匹の猫に
バイバイをして

私は、進む。