紫御殿†Purple heart

そして、雨に濡れる
あの日の情景を
知っているのは

いずる、貴方・・・

「レイ
 もっと、近くにおいで

 こっちの方が
 もっと良く見える」

私を呼ぶのは、いずる・・・

素敵な絵に心を奪われた私は
この場所から一歩も動けない。

涙が溢れ、流れる・・・

感動で、胸がいっぱい。

「アサヒ
 泣かせちゃったよ」

いずるの声に、私の顔を
覗き込む浅緋・・・

貴方は、その腕に
私を抱きしめて囁いた。

「俺と、いずるからの
 卒業のプレゼント」

「いつの間に、二人で
 こんなぁ・・・
 
 確か、あの時
 いずる、貴方は
 何も言わなかった」