あれ、また感じる視線

ギャラリーに集まるお客様達
の皆が皆、私を見つめている
ような気がする。

私を見つめて、こそこそと
何かを話す。

「アサヒ、私
 
 何かおかしい?」

「何も・・・」

きっと、浅緋と一緒に
歩いているから
誰もが私を見つめ

行き交う人が
振り返るのだろう。

「いずるは
 今日は来てないの?」

「来てるだろう
 オープニングパーティー
 には、作家は出席する
 ことになっている

 まっ、アイツも俺も
 こういう場所は苦手だから
 早々に退散したい」

「ハチヤさん、今回も
 素敵な絵を拝見させて
 頂きました

 できれば、ぜひ
 あの、合作・・・」