静かな時は過ぎ
授業は終わる。

描き終えた絵を、私達は
お互いに交換した。

浅緋が描いた私の絵は
にっこりと笑っていた。

私が描いた浅緋は
伏し目がち・・・

高校、最後の授業が
貴方の美術の授業に
なるなんて

最高だよ。

「あ~、忘れてた
 サワちゃんのこと
 教室に急ごう」

「アッちゃん、じゃあ
 後でね」

顔の横で手を一度だけ
振る貴方。

私達は、手を取り合って
廊下を駆ける・・・

制服のスカートを揺らして

・・・・・・