その代わりに、一緒に暮らす
約束を交わした。

入籍もできれば、今日中に
役所へ行って済ませておきたい
ところだけれど、色々と考えて
みたところ、それも無理っぽい

浅緋は卒業式の後は
職員との付き合いで帰りは
遅くなるだろう。

私も、卒業式の後は
友達と騒ぐ事になっている。

もちろん、浅緋の家へ帰る
前には、家に戻って
母と里湖ちゃんに
挨拶もしなければいけない。

私は、昨日の我が家の
会話を思い出す。

居間で三人は
お茶を飲んでいる。

「何も、卒業式で
 忙しない日から
 一緒に暮らさなくても
 少し落ち着いてから・・・」

「ママ、レイは今まで
 我慢してたんだよ
 二人の好きに
 させてあげなよ」