「ああ
 本職は絵を描いてるよ」

「うそ、先生、画家なの?」

「うそ~、知らなかった」

周りの生徒達が騒ぐ中

その事を知っている私一人が
その場に浮いていた。

そんな私の姿を見つめて
いずるは、微笑む。

そこへ、山岸先生が現われた。

「これこれ、みんなで
 シドウ君を
 おもちゃにしないの
 
 ここからは
 私が案内するわ
 
 シドウ君行きましょう」

「ヤマギシ先生だけ
 ズルイよ」