紫御殿†Purple heart

浅緋の手に
私の手が触れた。

私は俯き、足元を
見つめながら踊る。

二人は黙ったまま、踊る。

浅緋の胸に
私の背中が当たる。

久しぶりに感じる

愛しい人の体温・・・

もうすぐ、離れなきゃいけない

私、まだ浅緋と離れたくないよ

このまま、時よ止まれ。

時は止まる事無く
浅緋と繋いだ手が離れた。

「先生と踊れるなんて
 ラッキー
 後で、みんなに
 自慢しようっと」

前では、サワちゃんの
盛り上がる声。

そして、後ろから聞こえる
鴨下さんの声・・・

「先生と何か話せば
 良かったのに?」

「・・・・・・」