「だから

 アサヒ、お願い
 
 卒業式の日に
 私を攫って」

「ああ、かっこよく
 攫ってやる」

「約束だよ」

私達は、指切りをする。

たった、五ヶ月間だと
誰もが口を揃えて
言うだろう。

確かに、そうなのかもしれない

でも、私にとっては
寂しくて死んじゃう
かもしれないぐらい
深刻な問題。

「カモシタさんには、私から
 話すから・・・
 私達が別れたって知れば
 
 彼女は
 それで満足でしょう?」

二人の未来の為に
私達は別れた。

学校で貴方を見つめる以外は
逢うことも叶わない。

寂しい・・・