紫御殿†Purple heart

翌朝、浅緋よりも先に
目覚めた私は

ゴミ箱の横に
書き損じて丸めた用紙
を幾つか見つける。

手にとって捨てようと
した時、退職の文字が
見えた。

クシャクシャの紙を
伸ばす。

『この度
 一身上の都合により
 来る平成・・・・・』

カレンダーを見つめる私。

そこには、二週間後の
月日が書かれていた。

私は浅緋の鞄の中を探る。

どこにも無い。

本物は、どこ・・・

吊るされたスーツの
内ポケットから取り出す。

辞表を見つけた私は
浅緋を叩き起こした。