紫御殿†Purple heart

首を左右に振る、貴方・・・

「もう、あれは無し

 お前を
 
 独占してもいいか?」

「うん、いいよ」

美術室の香りが私の制服に
しみ込む。

浅緋と同じ香りに包まれる。

この時の貴方は、覚悟を
決めていた。

教師を辞める覚悟を・・・

それが私にも伝わったから
私も、いつ学校を退学しても
いいよ。

脱ぎ捨てた制服が、窓際
カーテンレールに
ハンガーで吊るされている。

風にヒラヒラと揺れる。

ベッドで眠る私の頬に
貴方は優しく触れる。

そして、頭を撫でた後
机に座り、煙草を吸う。

煙草を吸い終えた貴方は
白い便箋に文字を書く。

『退職願』

浅緋は、私の為に
辞表を書く。