『俺は、職員室に居るから
 帰る時は声をかけてくれ』

「いずるとお前が結婚する
 その事が思った以上に
 ショックだった俺は
 家に帰る事よりも
 学校で何か仕事をしていた
 方がいいように思えた」

教室を出ようとした浅緋
に、彼女は頼み事をする。

『そうだ、先生
 次の絵の構図ができるまで
 ここに居てください

 先生にアドバイスして
 もらえれば、きっといい作品
 ができると思うから

 駄目ですか?』

『分かったよ
 俺は、裏で片付けてるから
 何かあれば呼んでくれ』

静かな時が流れる・・・

鴨下の構図の細かいチェック
をしてあげながら、教材を
片付けていた浅緋の携帯が鳴る