紫御殿†Purple heart

「ほらっ、早く
 行ってやれよ
 
 アイツ、今にも
 不安で倒れそうな顔
 してんじゃん」

動けない私・・・

浅緋と、何を話せばいい?

私には逢えないくせに
浅緋は、鴨下さんと
一緒に居た・・・

「運転手さん、車出して」

「えっ?」

「えっ」

タクシーの運転手さんと
私の声が重なる。

「レイ、車を降りないって
 事は、アイツを捨てて
 この俺を
 選んでくれるんだろう?」

いずるの真剣な瞳・・・

「いずる、ごめんなさい
 私は、やっぱり・・・」

「なら、早く行けよ」

貴方の笑顔・・・

「いずる、ありがとう」