紫御殿†Purple heart

「ああ、いいよ
 いつでもおいで
 
 あっ、そうだ
 あの花、お前にやるよ
 お前が育ててやって」

「そんな、貰えないよ
 だって、あの花は
 貴方のお姉さんの
 大切な花・・・

 あそこに咲いていなきゃ
 駄目だよ」

「じゃあ、鉢を一つだけ
 貰ってくれよ」

「うん、それなら喜んで
 
 二人で、綺麗な花を
 咲かせようね?」

「ああ」

停車する家の前・・・

貴方が立っている。

愛しい人が、そこに居る。

タクシーから降りることを
躊躇する私の肩を
いずるは、強く押してくれた。