「あっ、レイ
 ちょっと待って

 財布、忘れたかも?」

そう言って、空いている机に
鞄を置いて、ゴソゴソと
鞄の中を探す七海を待つ私。

「ナミ、あった?」

「ううん、ない・・・」

そんな私達の近くで
鴨下さんの友達は話す。

「そろそろ、帰ろうか?」

「ねぇ、ミオ、どうする?
 待ってる・・・
 何か、面倒だね」

「放っておけばいいよ
 勝手に帰るんじゃない
 行こう・・・」

鴨下さんの帰りを待つ事無く
帰って行く二人・・・

「やっぱり、家に
 忘れて来たぁ
 今日は、帰らなきゃ・・・」

「ナミ
 今日は、私が奢るよ
 
 この間、学食で
 奢ってもらったし」