雨が降り出す・・・

雨は、また私の全てを
濡らしていく。

三度目の恋が愛になる前に
壊したのは、誰でも無い
この私だ・・・

自分で壊しておいて悲しい
なんて思っちゃいけない。

泣いちゃいけない・・・

泣きたいのは私じゃない

いずるの方なのに・・・

容赦なく打ち付ける雨で
涙は、消される。

今なら、泣いてもいいよね。

これは、涙じゃない

雨なのだから・・・

ここは、浅緋の住む
建物の前。

「レイ、お前
 びしょ濡れじゃないか?
 
 鍵はどうした・・・?」

鍵を開ける浅緋に
私は抱きついた。