抱き合った後、私達は
シャワーで汗を流して
ぬるま湯に、熱いお湯を
注ぎながら二人で浸かる。

背中越しに、浅緋が私に
問いかけた。

「レイ、今更、お前に聞くのも
 どうかと思うが、いずると
 何かあったのか?」

「いずるったらね、この髪
 似合ってないって言うの
 ・・・・・・
 アッちゃん、いずるの
 亡くなった、お姉さんの事
 知ってる?」

「・・・ああ、何度か
 会った事があるよ」

「正直に答えて・・・
 私、彼女に似てるよね?」

「ああ・・・雰囲気が似てる
 いずるの姉さんは、長くて
 艶のある、綺麗な黒髪が
 自慢だった」

私は、ある事に気が付いた。

「そういえば、リコちゃん
 事故の後、長い黒髪を
 バッサリ、切ってた・・・」