至近距離で
貴方に見つめられた私は
頬を赤く染めて目を閉じた。

貴方の唇が私の唇に触れる。

遠い昔・・・

たった一度だけ

浅緋、貴方と触れ合った。

あの時の気持ちと

今の気持ち

何、ひとつ変わらない・・・

貴方の、この腕にもう一度
抱きしめて欲しいと本当の
私は、ずっと願っていた。

私の全てを、あなたに・・・

開け放つ、ドアの向こう
散らかった部屋が見える

部屋の飾りと化したエアコン

扇風機だけが、誰もいない
方向を向いて、一生懸命に
風を送っている。

暑苦しい部屋の中で

私達は、汗をかいた体を
絡ませる。