「引越しをしてたなんて
 私もリコちゃんも知らない
 ・・・
 そうか、もう言う必要
 無いもんね

 アッちゃんと私達は
 何の関係も無いもの」

私の頭をポンと優しく
叩いた浅緋。

「そんな寂しいこと
 言うなよ
 
 俺は、そうは思わない
 お前やリコに何かあれば
 俺は一番に駆けつける
 つもりでいる

 お前達は俺にとって
 かけがえの無い人達だ」

「お母さんも、その中に
 入れてあげてね」

「もちろん、喜んで」

「でも、よく
 このままの状態を放置して
 外出ができたね

 アッちゃん?」

「こんな暑い日に
 やってられるかよ
 逃げ出したくもなるさ」