「・・・
 でも、こうして毎日
 貴方達と接する内に
 だんだんと教師という職業が
 楽しくなり、この教壇に立つ
 事ができる喜びを感じる私が
 いました
 
 それも、こんな私を先生
 として受け入れてくれた
 皆のおかげです
 ありがとうございました  

 この場所を離れる事は
 とても寂しいですが
 素敵な時間を皆と共有できた
 思い出を、大切にします
 ありがとう・・・」

そう、教壇に立ち、生徒に語る
貴方の凛々しい姿を
私は、ずっと見つめ続けた。

教室内は、拍手の嵐・・・

先生への御礼の言葉を
述べる生徒の声で賑わう。

こうして、幾日が過ぎ

いずるは、この学校を
惜しまれつつも出て行った。

いずると私はもう

生徒でも教師でもない。

学校で、貴方と逢う事は
もう無いのだと思うと
ほんの少しだけ
寂しい気持ちになった。