紫御殿†Purple heart

浅緋と里湖の結婚生活は
たった二年で幕を閉じた。

二人が別れた事実を
事後報告で知った母は
とても驚き、何度も
ため息を付く。

幼い頃から知っている浅緋の事
を本当の息子のように、可愛く
大切に思っていた母。

二人が別れた事が残念で残念で
仕方がない。

その思いが、ため息に交じり

部屋中に重い空気を漂わせる。

「ママ、やめてよ」

「だって、アッちゃんは
 私の自慢の息子だったのよ
 もう、会えなくなるなんて
 寂しくて・・・
 
 ママの料理を、美味しい
 美味しいって、いっぱい
 食べてくれる人が
 また一人、減っちゃったわ」

母は、とても寂しい顔をする。

「そんなに
 寂しい顔しないでよ」