「どうして・・・
 
 そんなこと言うの?」

どうして・・・

そんな顔・・・するの?

姉は、とっても悲しげな表情で
私を見つめる。

澪を見つめながら、里湖は
遠い昔の自分と彼女を
照らし合わせていた。

愛する人の本当の

気持ちが分からない・・・

浅緋との結婚を前に少し
マリッジブルーになっていた
里湖は、その頃、事故に合い
偶然、その場所に居合わせて
自分を助けてくれた
浅緋の親友、いずるさんに
心を奪われた。

病院へ付き添ってくれる
彼の優しさ

二人で過ごす時間・・・

里湖は、浅緋との結婚を
やめてまでも
いずるの愛が欲しくなった
過去を思い出していた。