浅緋(アサヒ)に

抱きしめられた事も

母が嘘をついている事も
 
もう、どうでもいい。

これから、母の恋人がここへ
来る事も・・・

私が居ない時は、この家で
彼と会っていた事も・・・

もう、どうでもいいよ。

私は、勢いよく出るシャワー
に顔を向けた。

・・・私には、全く関係ない

脱衣所で着替える私に

聞こえる母の微かな声。

「ミノル君、せっかくだけど
 今日は・・・
 ええ、ごめんなさいね
 また、誘ってくれるかしら
 ・・・・・・」