私を抱きしめようとした浅緋は
その手を止める。

「リコと別れていない
 今の俺じゃ
 レイ、お前に触れられない」 

「シドウ先生
 おはようございます」

「おはよう」

いずるは、私の姿を探す・・・

いずるは、私を愛してる?

『姉さん、愛してる』

この世にいない人を、今もまだ
貴方が愛し続けているのなら

私に勝ち目なんて無い・・・

いずるの心は、彼女だけのもの

浅緋の左手、薬指に輝く指輪。

私は惑い、心は痛む・・・