私は、テーブルの上にある
いずるの読みかけの本を
手に取って、パラパラと捲る。

そんな私の、頭の中は・・・

どうして、浅緋の事なんか
今、思い出すの?

いずると結ばれて

いずるの私への想いを知る事
ができて

こんなにも、嬉しくて

こんなにも、幸せなのに・・

私の思い出には必ず

浅緋が存在する。

私は、ふと思う・・・

隣に住む浅緋の存在を知った
あの幼少の頃から、今まで
彼の事を思わなかった日が
たった一日だけでも
私は、あっただろうか?
 
答えは
たったの一日も無い。