階段を上り、二階に着くと
すぐ傍にある、ドアの表札に
紫藤の文字が見える。

ドキドキ・・・

ドキドキ・・・

部屋の前、緊張する私の手から
貴方は、ピンク色の傘を取り
玄関の窓の策に吊るした。

「散らかってるけど
 どうぞ」

開け放たれるドア

目の前に広がる

貴方だけの空間。

散らかってるなんて、嘘。

読んでいたであろう本
飲みかけのカップが
テーブルに置かれている以外は
きれい。

掃除の行きとどいた

清潔な部屋。

私は、思い出す・・・

今朝、学校へ出かける前の
自分の部屋の様子を。

そして、恥ずかしくなった。

あの部屋を、いずるに見せたら
きっと、驚くだろう。

なんて言うかなぁ・・・