「うん、そうだね
 先生の言うとおり・・・ 
 私も、高校は卒業したいもの
 
 いずる、分かったから
 もう、我侭は言わないよ
 
 だから、もう、安心して
 この腕を解いていいよ」

私を抱く、いずるの腕の力

どんどん、どんどん強くなる。

苦しいほどに・・・

貴方の声が、囁いた。

「離したくない・・・
 今だけは、こうしてお前を
 抱きしめていたい
 これが、本当の俺
 
 さっきの俺の言葉は
 全て、建前だ
 
 こんな俺は、教師失格だなぁ
 向いてないとは思ってはいた
 が、ここまでとはな」

そう言って、抱きしめる
腕を解き、貴方は苦笑した。