「先生、手
 解いてもいいよ
 誰かに見られたら・・・」

「大丈夫だ、この暗さなら
 心配ない」

貴方は強く、私の手を
握り締めてくれた。
 
私は、浅緋の手では無く

いずるの、この手を選んだ。

「いずる
 この手を放さないでね」

「ああ、お前が放してくれと
 言っても、俺は放さない」

後悔はしていない。

いずる、貴方が好きだから・・