だけど、人の失敗を責めて
余計な事まで重ねて話しだす
母には、どうしても
反発したくなる。

浅緋に、食事の御礼を言う為に
リビングへ向かった私の瞳に

映る光景・・・

私は声をかける事も

この場所から

動く事もできない。

里湖を抱きしめる、浅緋の姿が
映る。

姉は、とても甘えた可愛い声で
浅緋に問いかける。

「アサヒ
 私が居ないと寂しい?」

「ああ、寂しいよ
 一緒に帰ろう」

こうなる事は、分かっていた。

こうなる事を、望んでいた。

二人が別れるような事があれば

私の心は・・・荒れ狂う。