「レイ、アッちゃんに
 ご飯を誘ってもらった
 御礼はちゃんと言ったの?」

「あっ・・・言うの忘れてた」

「本当、あなたって子は・・・
 
 身内でも、そこは
 ちゃんとしなくちゃいけない
 って、いつもママが言ってる
 でしょう
 
 昔から何でも、アッちゃんに
 してもらう事が当たり前
 なんだから、あなたは・・・
 
 いつまでも
 子供じゃないのよ
 社会に出たら・・・」

母の小言とため息に、うんざり
した私は、つい反抗的な
口調になる。

これ以上、聞きたくない。

「うるさいなぁ、今から言うよ
 言えばいいんでしょう」

「レイ」

ありがとうの気持ちや

礼儀は、とても大切。
 
母が怒るのは、道理に

かなっている事ぐらい

私にも分かってる。