なのに、貴方は言う。

『今日の事は、リコには
 内緒にしといてよ』

思い出したくない・・・

『わたしを選んでくれたん
 じゃないの?』

貴方も、私を愛してくれて
いるんだと勘違いして

一人で浮かれて・・・

初めて貴方とひとつになれた
嬉しさに酔う事も許されずに

貴方は私を突き放す。

貴方の言葉を受けた後の

あの恥ずかしい気持ち

悔しい気持ちを

私は二度と忘れない

・・・忘れられないよ。

駅の改札口の前、建物のおかげ
で雨は凌げているものの
こんなに濡れていては
外にいるのと大して変わらない
 
「こんなに濡れて、風邪引くぞ
 何か拭くものないか?
 これでいいか」