車の鍵を開けながら、浅緋は

いずるに早く車に乗るようにと
進めるが

彼は、顔を左右に振った。

「アサヒ、来た道を戻ってる
 時間があるなら、早く
 奥さんを迎えに行けよ」

「ああ、そうだな」

「レイの事
 ちゃんと送り届けてくれよ」

「ああ」

私はここで、いずると
さよならしなきゃいけない。

明日、学校でまた逢うことは
できるけど

貴方の授業は無い・・・

明日は、一言も話せない
かもしれない。