「何、あいつ、リコちゃんと
 喧嘩でもしてるの?」

「はい・・・」

浅緋は、姉、里湖が離婚を
考えている事を

知っているのだろうか?

浅緋の事を心配して見つめる
私に

貴方は、優しく声を掛けて
くれた。

「どうしたの?」

「ううん、何でもないよ
 先生、ここでいいよ
 帰る準備があるでしょう?
 それより
 私が一緒でもいいの?」

「ああ、構わない
 それより
 さっきの事だけど・・・」

私は、その言葉の続きを聞く事
が何だが怖くて

濃い青色に染まっていく
空を見上げた。

辺りは、だんだんと

薄暗くなっていく。